劇場公開当時、近くのシネコンが出来たばかりでこの作品も上映していたのですが、
宮崎吾朗監督の前作、ゲド戦記が見てる途中で眠くなるような出来だった事から
スルーしてました。(^^;
しかし、昨日テレビ初放送ということで視聴w
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…結論から言いますとゲド戦記よりは絵や音楽は良かったですが、やはり微妙な作品でした。
まず、時代設定が1963年5月頃だという事で、街の様子や見た目の雰囲気はその時代に
合わせたものになっているのですが、作品に出てくる人物がかなり現代風な印象。
なんというか、京アニの「氷菓」や「中二病でも恋がしたい」、PAワークスの「TARI TARI」
あたりとあんまり変わらないんですよねw
まーこれは、宮崎吾朗監督の持ち味ということで良しとしましょうw
で、微妙だという理由なんですが、まずこの作品の軸となるのは2点です。
・取り壊しが予定されている文化部部室棟“カルチュラタン”を守る為の行動。
・お互い好きになっている、松崎 海と風間 俊が、父が同じで兄妹かもしれないという不安。
正直言って、どちらもちゃんと描けてません。
カルチュラタンに関しては、この建物や中にいる人達の良さが表現できていないために、
見ていて守らないといけないという必要性があまり感じられない為、この建物を守る為に
大掃除や理事長への働き掛け等がイマイチ心に響かないです。
もう一つの軸である、松崎 海と風間 俊が、父が同じで兄妹かもしれないという不安なんですが、
ヒロインの松崎 海というキャラクターをどうも外見的にしか描けてないんですよね。
だから、海の心情や感情が分かりにくい。
一番の問題点は、風間 俊がコクリコ荘で海に見せてもらった写真と同じ物を出して
兄妹かも知れないと伝えるシーン。
何故か明るい感じのBGMが流れていて、軽い雰囲気になっているのが不自然。
ここは、もっと真面目に伝えると思いますし、BGMなんか入れるべきではないと思います。
他にも駄目な所はあるのですが、特にこの2つの軸がしっかり描けていない為、感情移入出来ず
つまらない作品になっていると思いました。